マ:マリリン
順:珈琲順太
ス:二度寝スヤ子
み:社労士みっちー
に:サイフォン西村つかさ
順&ス:『マリリンのビジネスぅ経理ぃぃ』!(エコー)
順:「こんにちは、週末の土曜日、いかがお過ごしですか?『ビジネス経理』ナビゲーターの『珈琲順太』です」
ス:「同じくナビゲーターの『二度寝スヤ子』です」
マ:「メイン・ナビゲーターの『マリリン』です。今日も宜しくお願いします」
ス:「今日はスタジオにサイフォン西村つかささんが遊びに来てくれています」
み:「わぁー、背が高いですね」
に:「あはは、手足首長族なんです(笑)」
み:「ご活躍は有名です。社長業だけでもとても忙しいのに、あんなに活動的でいつ寝てるんですか?」
に:「寝る時間が勿体ないんですよ。やりたいことが一杯で、仕事も遊びもビデオ見も、全部やってしまうんです(笑)」
ス:「サイフォン西村つかささんって、なんか宇宙人っぽい」
マ:「宇宙人??」
順:「時々、ダダ星人にも変身してます(^^♪」
税理士試験ってどんな試験?
順:「マリリン先生は税理士試験4科目合格者で、残り1科目を大手会計事務所で働きながら勉強中です」
ス:「税理士試験ってどんな試験なんですか?」
マ:「5科目の受験科目を全て合格する必要があります。会計科目(簿記論及び財務諸表論)2科目と、税法科目3科目です。税法は選択制で、(所得税法、法人税法、相続税法、消費税法、酒税法、国税徴収法、住民税、事業税、固定資産税)の中から3科目を選択します。ただし税法科目のうち、必ず所得税法、法人税法のどちらかは含めなくてはいけません」
ス:「へー」
マ:「税理士試験は科目合格制で、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています」
ス:「だから、社会人でも受験しやすいって言われるんですよね!」
順:「1科目だけでの合格率が10%強しかない難易度ですから、それを5科目合格するのはとても大変です。それに社会人の場合は、仕事と試験勉強の両立をしていくには本人の意志の強さだけでなく、周囲の理解も必要だと思うんです。」
マ:「実際、2~3科目までは合格しても5科目合格まで到達せず、税理士にならないで途中で諦めてしまう人も多いんです」
税理士試験合格者のヒエラルキー
順:「税理士試験は制度が複雑な分、変なヒエラルキーが存在しますよね(笑)」
マ:「ヒエラルキー、ありますあります(笑)」
ス:「ヒエラルキー?」
マ:「税理士試験合格者には大別して4タイプあるんです。①試験のみで5科目合格した試験組、②大学院で試験免除を受けた院免組、③税務署に長期勤務して自動的に税理士になったOB組、④会計士試験で税理士資格が付与された会計士組です」
ス:「沢山あるんですね?」
順:「税理士試験は複雑になってしまっているんです。②の大学院による試験科目免除は、少子化で学生減少に悩む学校権益と自分の子供に確実に税理士になって貰って会計事務所を世襲させたい税理士側の思惑が結びついていますし、③税務署勤務は、公務員が不人気だった時代の税務署員募集施策の名残りです」
ス&み:「はぁ、大人の事情ですねぇ」
順:「そのお陰で税理士登録者が増えすぎて税理士余りが生じ、試験を難化させて試験合格者を減らそうとする異常な試験制度になり下がってしまいました」
ス:「なんか… 変(笑)」
マ:「純粋に税理士になりたい若手にとってはいい迷惑です!」
順:「で、その複雑な試験制度の中で、税理士登録者の中でも変なプライド合戦があるんです」
ス&み:「プライド合戦?」
順:「5科目を全部試験合格した人は、『オレ様が一番スゴイ』みたいな(笑)。さらに5科目試験の中でも、試験範囲が広くて大変な『法人税』『所得税』を合格した自分はもっとエライ!とか」
マ:「試験組 vs OB組では、『OB組は試験も受けないで税理士になってズルイ』『こちとら20年以上実務に携わっているんだ、頭でっかち試験組に実務が分かるか!』みたいなノリです」
み:「えーと、『税務署に10~15年間勤務すると税法の試験が免除され、23年以上勤務して指定研修を修了すれば、会計学を含む全科目が免除される』んですね?」
順:「そういうOB組内でも、国税局勤務だったか税務署勤務だったかで静かな闘争がありあります。いや、静かじゃないかな?」
マ:「院免組から見ると『試験は試験でそこに長年エネルギーを使うのは勿体ない。試験は若いうちに省エネで受かってしまい、その後の税理士業務にエネルギーを注ぎたい』という考えなんです。これからの税務は、英語やITといった税務知識以外も求められていく時代ですから」
順&み:「マリリン、カッコイイ!」
順:「人によっては大学院修士課程を会計系・税務系のダブルで取って会計1科目・税法2科目免除を目指すWマスターって人もいます」
マ:「それはスゴイ(笑)」
順:「あれ、いつの間にかスヤ子さんがいない??」
マ&み:「サイフォンで珈琲淹れに行ってしまいました(笑)」
税理士試験をどのように通ったかは、お客側は無関心
順:「いずれにせよ、試験制度の枠組みでどんな風に税理士になったかなんて、サービスを受ける方は全く関心がありません」
み:「そうですよね」
順:「『国税OB組が顧問税理士だと税務調査が来ない・手加減される』なんて、タダの都市伝説ですから(笑)」
マ:「昔はOB組には税務署からお客さん紹介があったんですよねー。ウラヤマシイ」
ス:「そうなの?」
順:「でもですね、顧客目線から掛け離れた偉ぶる税理士先生も多くて、結構問題も多かったんです。今はこの紹介制度も無くなってしまいました」
ス:「現在は会社(お客)数が減る中、税理士数は増加する一方なので、お客さん争奪戦が激しいんです。税理士会の倫理規定で、顧問税理士がいる会社に営業するのは禁止されています」
ス:「えー、それじゃ税理士で独立って大変!!」
順:「学歴が高いことは受験勉強を頑張り通した結果なので、それを自慢するのは良く分かります。でも仕事で成果を出すにはその後の継続的な勉強・努力が必須なのと同じように、税務業務で顧客満足を高めるには、税理士試験をパスした後の行動の方が大事だと思います!」
マ:「はい、頑張ります!」
ス:「そろそろお時間です、次週土曜日の『ビジネス経理』、お楽しみに!」
注)このコラムは、セカンド・オピニオン株式会社様の2019年4月6日付けBlogの転載です。
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